2005年7月上旬のある日、熊本県玉名市の菊池川流域で遺跡の発掘(試掘)があるとのことを聞き、さっそく同僚と見学に行きました。
発掘現場では、H学芸員さんが懇切丁寧に試掘の状況を解説してくださいました。
AM 9:00
@ ユンボ(0.7立米用)で、ここと思われる場所を、深さ10cmづつ掘っていきます。
ある程度掘ったところで、H学芸員さんをはじめ、ベテランの発掘現場の方々が
地面の色や地層の状況を詳しく観察されます。
この掘削穴をトレンチというそうです。
WWT時の西部戦線の塹壕から来た名前だそうです。
ちなみに当時のイギリス軍の防水コートもトレンチと呼びます。1ト
A 遺跡らしきものが出た時点で、その土地の状況を詳しく専門用紙に書かれます。
なんと、地表40cm付近の地層から土器のかけらがたくさん出てきました。
H学芸員さんのお話では、弥生式土器とのこと。さすが、プロ・・・・感服してしまいました。
B さらにユンボによる10cmきざみの掘削作業は進みます。
その腕前は、数センチの狂いもないものです。凄いの一言です。
C ある程度掘削した段階で、ベテランの皆さんによる壁面の調査が始まりました。
もちろん、壁の崩壊による事故がないよう十分な対策が施されます。
AM10:30 1m40cmのあたりで、遺物らしきものが発掘されました。
なんと、それは、きれいな磨製石器でした。
H学芸員さんのお話では、縄文時代の石器とのこと。
きれいに磨かれた石器に、深い感動を覚えました。
2000年も昔の私達の先人と触れ合った瞬間です。
先人のこのようなすばらしい知恵があったからこそ、今の私達の世界があるのですね。
私達はこのような先人の知恵を、是非とも子孫に残してあげねばなりませんね。
温故知新 のためにも。
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